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アパート『一括借上げ』って意味ある?

2017年06月01日 09:26  相続×不動産

アパート『一括借上げ』って意味ある?

アパート「一括借上げ」、サブリースってなに?

アパートの一括借り上げ、またはサブリースとは、賃貸アパートやマンションなどを一括借り上げし、空室の有無に関係なく、一定の賃料を家主に支払う賃貸契約です。

アパート建築(不動産投資)の際には空室率は必ず気になるリスクです。そこで一括借上げをしてくれる会社に賃貸すれば、毎月一定額は保証されているので安心ですということがウリ文句になっています。

本当にそんな都合の良い話があるのでしょうか?

「一括借上げ」のリスク

冒頭にもお話したように、アパートを建築する際に空室率の問題は必ず気になるところです。

新築したはいいけど、半分しか入居者が決まらない...
入退去が激しく、なかなか決まらなかったらどうしよう...

そんな心配がいらないのが一括借上げ(サブリース)ですが、よく考えてみましょう。
一括借上げをする会社、サブリース会社が満室時70万円/月のアパートを50万円で借上げたとします。
家主さんには空室があろうとなかろうと50万円/月支払われます。
家主さんは年間600万円の収入があり、そこから維持費や固定資産税等、銀行の借入金返済額(約400万円)を引くと手残りが約200万円だとします。
しかし、5年~10年もすれば実際は空室率が高まり、賃料も下がっていきます。
そうするとサブリース会社も借上げ条件の交渉を行います。
満室時70万円だったアパートが空室率40%、家賃も15%ダウンとなれば、35万円/月の収入でサブリース会社が家主に50万円/月支払えませんと交渉があるわけです。

そこで家主さんもそれでは一括借上げしてもらはなくて結構と断っても、実際の手取りは50万円/月→35万円/月になってしまうのです。

維持費、固定資産税、銀行の借入金返済額は家賃に比例するわけではなく、ほぼ固定です。
そうなると年間600万円だった収入が年間420万円になるけで支払い経費約400万円を差し引くと20万円しか残りません。

今後アパートのメンテナンス費用のことも考えると、マイナスでしかありません。

まとめ

結論、一括借上げ(サブリース)は新築時の入居率も良いし、賃料も高く貸せる時期をサブリース会社に貸し、これからメンテナンス費用や空室率対策などを考えないといけない時期に家主のもとに返ってきてしまうこともあります。

上記の例でも、もともと満室時70万円のアパートなら年間840万円の収入が見込めます。
新築当時なら空室対策も必要ないですし、賃料も高く貸せる一番いい時期をサブリース会社に貸していたことになります。

アパート建築は不動産投資です。きちんと事業計画を立てて、よく理解しないうちに無意味なことをしないようにしましょう。

□空室を埋めたい
□建物の耐震性が気になる
□外壁や設備が老朽しかした
□滞納やテナント対応に苦慮
□賃貸アパートの収支を改善したい
□相続の相談をしたい
□ビルの管理をしてほしい
□賃貸不動産を売却したい
□息子に任せて隠居したい

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